時代のバトンと樺細工~桜③

北海道の桜もいよいよ見頃でしょうか?

「平成」を締めくくり「令和」の幕開けに愛でる桜。なんとも感慨深いものがありそうです。

きっと祝盃もすすみますね\(^o^)/。

結婚式や祝い事に「桜茶」が添えられますが、材料の桜花の塩漬けは悪酔いにきくといわれているそうです。

桜花のもつ神氣と塩とで、酔った隙にとりつく魔を除けるといった効果でしょうか。

酔った勢いで我を忘れ起きる事件は、今も昔も変わらないのでしょう。

お酒は適度に嗜みたいものですね。ヤバいと思ったら桜茶を~。(*”▽”)

 

 

 

 

漢方生薬でもある桜皮(おうひ)

桜の樹皮は、桜皮(おうひ)という漢方生薬で皮膚病などの処方に配合されています。

また日本の伝統工芸品の材料としても使われ、秋田角館の樺細工が有名ですよね。

 

関連記事

お花見はされましたか?お花見といえば『桜』をさしますが、奈良時代の前には大陸の影響が強く『梅』をさしていたそうです。平安時代になると『桜』となり酒を片手に花を愛で、歌を詠んだ宴は、庶民に広まったのが江戸時代。徳川家光[…]

 

秋田、角館の樺細工(かばざいく)

樺細工(かばざいく)は「樺」とつくので、ずーっと白樺の木が材料だと思っていましたが、実は山桜が原材料

山桜の樹皮を削り、木地の表面に貼り合わせたものや、樹皮を何層にも貼り重ねたものに彫刻し磨いて仕上げる木工工芸品です。

角館では、昔から桜皮を「サクラカバ」と呼び「カバ」言えば桜皮を指すそうですが、

その語源は、山桜や樹皮の呼び名があわさって転訛したらしいのです。

  • 山桜を「かには(迦仁波」と表した万葉集に歌がある。
  • 樺を「加波または加仁波」と呼び、「樺と称するは山中単花桜の皮也・・・」と江戸時代の百科辞典『和漢三才図絵』にあり。
  • アイヌ語で山桜の皮を「カリンパ」と発音する、などから語源が考えられる。

 詳しくはこちら→https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/densyo/gogen.html

 

樺細工の代表的な製品は

茶筒やオボンなどの茶道具類、小箱、煙草ケース、ブローチなどがあって、どれも日常に寄り添う品。

私が初めてみたのは茶筒で「渋くてカッコいい!!」という印象でした。

一点一点、表情の違う模様は個性であって、観ればみるほどその独特な魅力にくぎ付けになりました。

桜の木は湿気を避け乾燥を防ぐ特性をもつそうなので、いつか選りすぐりの茶筒を手に入れたい・・・と密かに夢を抱いております。

贅沢な話、生薬用に箱ものが欲しくなっちゃうかもしれませんがね(笑)。

 

 

もともとは下級武士の副業だった

角館の樺細工は18世紀末、秋田の佐竹北家により秋田県北部の阿仁地方から角館に技法が伝えられたのが始まりとされ、

もともとは下級武士の手内職として広まりました。

明治になると職を失った武士が収入を得るために本格的に取り組んだことで発展。

妥協を許さない武士の魂がこもった品々は、藩主から手厚く庇護され愛されていたそうです。

 

自然界に礼を尽くして行う『樺剥ぎ』

水分が多く蓄えられる8~9月頃、切れ目を入れるとす~っと幹まで綺麗に剥がれるという桜の樹皮。

樹皮を剥ぐ?ときいてドキッとしますが、樹皮は再生するのでご安心を。

全体の三分の一程度なら樹皮を剥いでも立ち枯れはしないとか。他の木も同じなのでしょうか?

樺剥ぎは専門の山師の手に委ねられ、自然界と対話し共存する教えが伝承されているようですが、

近年では山師も原材料も減少傾向にあるとか。ますます希少価値が高くなっていきますね。

 

 

 

 

 

東薬大で樹皮剥ぎ体験

数年前、東京薬科大学で山桜とホオノ木の樹皮剥ぎを体験しました。

年に二回行われる市民講座。前半は座学、後半は薬用植物園散策の時間です。

先生や学生さんにレクチャーしてもらいつつ、体験コーナーがあるのも楽しみのひとつ。

学生さんに教えてもらいながら挑戦。

切れ目に木製のヘラを差し込み、少しずつ金づちで叩いていきます。

丸太を回しながら、皮目にそわせていくとカヨワイ私?でも簡単に剥がすことができます。

用意してくださった木が余っていたので、三回もやっちゃった!!( ̄▽ ̄)。

めったに樹皮を剥ぐことなんてないものね。

しかも熱心に樺について語る女性がいてさすが学生さん!なんて思っていたら卒業生でした。

樺細工に魅せられた!薬剤師さん

彼女は樺細工にハマり、何度も角館へ訪れては工房巡りをしているとか。

自分で剥いだ皮を磨いて加工したという作品(しおり)を見せてくれました。

原皮の表面を削ると赤茶色の層が現れるらしいのですが、外皮のごつごつしたイメージからは想像できないほど、しなやかで温かみのがある仕上がりになっていました。

本人曰く、出来栄えは納得していないとのことでしたが、反省点を活かして次の構想は練られているようで、

もしかしたら薬剤師さんを辞めて樺細工職人の道を進むかもしれませんね。

彼女の情熱に圧倒されましたが、爪の垢でも分けてもらえばよかったかも(笑)。

ほんと、好きなことってエネルギー源だなって思いました!!。

 

まだ間に合う!?ゴールデンウィークは秋田へ

角館には、樺細工伝承館があるそうなので興味津々。いつか行ってみたいですね。詳しくは→

https://www.city.semboku.akita.jp/sightseeing/densyo/index.html

秋田は亡き義母の故郷。

切りたんぽや鰰など食い倒れツアーも兼ねて、磁器婚式の記念旅行におねだりしよう!!

本場で樺細工を観れたら最高ですが、百貨店などでも販売しているので一度実物をご覧ください~。

モダンな作品も素敵。角館伝四郎ブランド→http://denshiro.jp/

母の日ギフトにも良さそうですね♪