冬の養生
冬は、立冬(11/7頃)から立春(2/4頃)までの3ヶ月間にあたります。
『閉蔵(へいぞう)』といい、万物が戸を閉ざして陽氣を潜伏させることをいいます。
草木は枯れ始め、虫たちは地下に潜り、あらゆるものの生命活動が内に籠る時期。
人類も自然界に生きるものとして身体を休ませ、
春の芽吹く時期まで、氣を熟成させるようなモードが理想です。
また、寒さが厳しくなるとともに私達の身体にも様々な不調が出やすくなります。
暖房をつけて厚着をするだけでは不十分。
冬の養生ポイントを意識して、上手に寒さを乗り切りましょう。
◆五臓では『腎』を養う季節。防寒養腎を心がける。
腎は根本的な生命力の源です。
腎のエネルギーが充実していれば、生命力が強まり冬の寒さにも適応することができます。
◆寒邪の性質
①寒は陰邪で、陽氣を傷つけやすい。
悪寒、悪風、発熱、背中・腹部・足腰の冷え、下痢など
②凝滞性により、氣血の流れを渋滞させ痛みがあらわれる。『不通則痛』
頭痛、胸痛、体痛、四肢痛、関節の鈍痛、足腰の痛みなど
③収引性により、筋肉や経脈や関節などのこわばり、痙攣で氣管支炎、高血圧、心脳血管疾患などの発病率が高くなる。
長期にわたり寒邪を受け続けると、体内の臓器機能が失調し、陽氣不足で内寒証になる。
内寒証は寒邪をうけやすくなる。冷え性対策は夏からケア!
◆対策
・辛味を摂る。
邪氣を発散し、温性により寒邪をとり除き、血流をよくする。
生姜、葱、紫蘇、ニンニク、ニラ、香辛料(山椒、唐辛子、胡椒など)酒など
・鹹味を摂る。ミネラル、昆布、海藻、味噌など。
・温める。寒邪を取り除く。補陽。
もち米、玉葱、鶏肉、羊肉、栗、ヨモギ、黒砂糖、黒酢、杜仲、くるみ、葱、エビ、鮭、ナマコ、ニラ、ニンニク、生姜、紫蘇、唐辛子、八角、胡椒、小茴香、山椒、花椒、シナモンなど
・補氣、補血する(春の為にエネルギーを補給する)
レバー、豚肉、豚足、牛肉、鶏肉、牛乳、卵、鮭、牡蠣、うなぎ、烏賊、人参、ほうれん草、胡桃、落花生、黒ごま、黒豆、レーズン、林檎、ハチミツ、黒木耳、棗など
・養腎滋陰
黒米、山芋、百合根、黒白木耳、ごま、枸杞子、松の実、牛乳、豚肉、卵、すっぽん、うなぎ、牡蠣、昆布、海藻、黒木耳、黒豆、カニ、烏賊、エビ、アワビ、ホタテ、ひまわりの種など
・潤燥
玄米、レンコン、大根、白菜、冬瓜、椎茸、豆腐、豆乳、鴨肉、牛乳、牡蠣、ハマグリ、クラゲ、烏賊、うなぎ、レモン、バナナ、キウイ、葡萄、みかん、梨、落花生、杏仁、松の実、くるみ、ごま、ごま油、砂糖、氷砂糖、ハチミツ、黒白木耳、百合根、蓮の実、枸杞子、お茶など
◆冬場も乾燥対策を
大氣と暖房器具の影響で、冬も乾燥が続きます。
マスクや、加湿器、潤いのある食材を選び、乾燥とカゼ対策をしましょう。
寒いと運動量も減るため便秘がちに。
内外ともに乾燥対策も心がけましょう。
乾燥対策は秋の養生へ→https://yakuzen-yonayo.sign-body.net/autumn/