カタクリの花を観たのは、退院直後の春
リハビリの合間。家人が氣分転換にと連れていったくれた山間の公園でした。
以前から、その公園付近を通っていたのに足を止めたのはお初。
小高い山道を登り、陽の差す林の下に咲いたカタクリの花を観にいくことは、
杖歩行を始めたばかりの私には、ちょっとハードルが高かめ。
ゆっくりと一歩ずつ、枯葉と土の感触を確かめながら、久しぶりに感じた大地の氣でした。
歩けなくなって、発達した感覚が足裏
足裏は靴を履いていても、地面のコンディションを察知する力が発達。かなり敏感になりました。
危機管理能力というべきか?!
院内は平坦で患者に優しい足場でよかったのですが、室外はトラップがたくさんあって、ちょっとした傾斜の変化が命取りに(-_-;)。
なにせ体幹も乏しいし、数あるトラップを適応することなど厳しい状態。
杖や補助器具があっても足取りは恐る恐るで、お外にある危険ばかりを感じてましたね(笑)。
思うように動けないし、これから一生、車椅子生活なのかも?
好きなカフェにも一人で自由に行けないんだ!!なんて思ったら、一時は絶望的にもなりました。。。
そんな私が、補助器具付きでも歩行できて、お日様の氣と春の香りに包まれただけでテンションは急上昇!
弱くて力の入らないバンビの足運びも、氣持ちも、軽やかになったのを覚えています。
花がつくまで8年かかる!?開花期間は2週間
しかもカタクリは、花がつくまでに8年ほどかかるとか(@ ̄□ ̄@;)!!。
これを知った瞬間、
私も一歩一歩、ゆっくりでいいんだ!!と勇気が持てました。
三寒四温の繰り返しで季節が安定するように、私の体調も同じなのかも。
心や体が痛むと、無意識に大自然に触れたくなるのは元氣の源がそこにあることを知っているからでしょう。
大地を踏みしめることができる喜び・・・。
アタリマエを失って、アタリマエの有難みと幸せを深く刻み
私の目指す在り方はこれである!ことを、カタクリの花が教えてくれた氣がします。
「カタクリ」といえば・・・思い出すのは片栗粉でしょうか。
だけど、この花が片栗粉と関連しているなんて、あまりピンとこないですよね。私だけしらん?(^-^;
現在、市販の片栗粉の原料はじゃがいも芋のデンプン。
もともとは、この花の球根(鱗茎)が原料となっていたそうです。
カタクリ
ユリ科。10~20センチの背丈。花色は紅紫色、白色、黄色。
朝鮮半島からサハリンにかけ日本に分布する多年草。
カタクリ属の近縁種は世界中にある。北海道から九州の山地に生え、地中5~10センチくらいの深さにある鱗茎は良質のデンプンが含まれるので昔は食用だった。
薬用部位も鱗茎。日本は北に行くほど群生地が多いが現在では減少している。
アイヌの人々も食べていた?!
春の山菜の一つとして、葉と花はお浸しや酢の物、胡麻和えや天ぷらでいただくそうですが、食べたことがある人が身近にいないのでお味はわかりません。
「北海道」と名付けたいう江戸時代の蝦夷探検家、松浦武四郎の旅記録にも、アイヌ5つの食用植物の一つに山慈姑(さんじこ)とあり、カタクリのことをさしていることが記されているとか。
北海道の方にはメジャーな食材なのでしょうか???
片栗粉の作り方を調べてみました。
- カタクリの鱗茎を掘り採って外皮を除く。
- 砕く。さらにすり鉢で砕く。
- そこに水を加えて綿布で漉す(布に残った繊維は捨てる)。
- 白く濁った水を放置し、上澄みの水を数回かえる。
- 沈殿物を乾燥させて完成!
カタクリの鱗茎って小指ほどの大きさ!?
その大きさに成長するのにも長い年月がかかるとか(@ ̄□ ̄@;)!!
いったい市販品一袋200g分は、どのくらいの鱗茎が必要なのでしょう?
想像もつきませんが、じゃが芋デンプンで代用するのも納得できます。
カタクリの自生地も減少しているようなので、貴重なカタクリの花を発見しても採取はやめた方が良さそうですね。
薬用としての使い方 (薬用部位は鱗茎のデンプン質)
- 切り傷、オデキ、湿疹にデンプンを患部にふりかける。
- カゼや下痢、腹痛後や病気や病み上りで食事のない時に栄養補給に。カタクリデンプンに少量の水、砂糖を加え捏ね、熱湯を注ぎ、くず湯のように飲む。ゾクゾク寒氣のあるカゼの初期に生姜絞り汁やシナモンを加えて飲む。
本物の片栗粉は入手困難でしょうし、市販の片栗粉で②は活用できそうですね。
漢方薬局にはあるのかなぁ?山慈姑も疑問が残るので、ちょっと調べてみます。
今日も、お付き合いありがとうございました^^。